オスグット

オスグットでお悩みの方

・正座すると膝が痛い

・運動時に痛くなる

・オスグット・シュラッター病と言われた

・スポーツ中、足が張りやすい

 

オスグットの原因

「10代男児に多く、成長過程における膝の骨化完成前に、運動量増加に伴う筋肉の牽引力が加わることで起きる」と定義されています。

このようなことから、骨化が完成する18歳前後には自然に痛みが消失することがほとんどです。

 

オスグットの本当の問題

問題は3つあります。

1、適齢期の運動制限は、成長の機会が奪われる

2、誤った「動作パターン」を学習してしまう

3、大人になっても「身体操作の問題」が残存する

順にご説明します。

1、運動は「身体や脳の発育に重要な役割」を果たしています。学童期・思春期における「運動量」によって得られる恩恵は、大人になってからも効果が続きます

運動の恩恵は、身体の発育だけではなく、「脳」の成長にも大きく関与します。
さらに、発育段階における運動刺激は、「骨」の成長や成人してからの「疲れにくさ」にも大きく関与します。

例えば、

<将来的な膝の故障のリスクは、中学生までの運動量に依存する。>

骨は刺激によって成長します。適切な運動量を確保出来ないと「膝」が十分な強度の持つ大きさに育たないのです。

<18歳~20歳までの運動量が、成人してからのスタミナ量に影響する>

スタミナは、血中の酸素運搬能力などいくつかの指標があります。若い頃の高強度のトレーニングによってこの能力が飛躍的に成長することが分かっています。

*これら以外にも、身体や脳そして心の発達にも大きな影響を与えます。

2、オスグットは「怪我」とは違い、身体が制御できないことで起こります。

「怪我」は擦り傷や骨折など、「偶発的な危険との遭遇」による損傷です。この様な経験を通して、「危険」を察知し回避することを学習します。

しかしオスグットは、「自分の力で自分の身体を」故障に至らしめたものです。「適切に自分の制御ができない」ことが問題です。

つまり、「怪我」は偶発的に起こるものではありますが、運動経験が増えるほど危険を回避する学習プロセスが発達し「怪我」のリスクは減少します。
しかし、オスグットの場合は「自分の身体操作に誤りがある」状態
です。したがって、骨化が完成し痛みがなくなっても、身体操作が改善する訳ではありません。

身体操作に誤りがあると、身体が「恐怖・不安」に適応する為の反応を示します。その反応が「過緊張」であり、癇癪を起こしやすかったり、不安になりやすいという情動を生み出すことがあります。

幼少児でも高齢者でも、自分の思った通りに身体が機能しないことが大きなストレスとなり、不安や易怒性などの防衛的な反応を示します。

3、「身体が制御できない」状態は、大人になってからも残ります

自転車でも水泳でも、覚えない限りできる様になりません。身体操作は、自然に出来るようになるものでは無く、反復練習によって獲得する技能です。

「身体の操作」は「感覚と動かし方」を統合するように練習しない限りズレたままです。
オスグットの痛みはいずれ消失しますが、それは骨が丈夫になったことと、運動量が減り膝へのストレスが軽減するからです。

感覚と動かし方」の不一致があれば、次第に様々な痛みや怪我の原因となる可能性があります。

 

オスグットの施術法

まず、「感覚」を修正することから始めます。
「動作」を行う際には、「自分の身体や周囲の環境」を感じ取ってから、力の入れ方(パワーの出力量)を決めています。(状況把握していから、動き方を判断している)
ですので、情報を適切に把握できることが必要で、その情報収集に必要な機能が「感覚」です。

・「力」は左右差があっても問題ありませんが、「感度」に左右差があると問題です

例えば:「卵を取る」という動作
右手では「卵」を割れない様に持てる。しかし、左手では「卵」を割ってしまう。この場合、左手のパワーが強いわけではありません。左手の感度が悪く、「力の加減」ができていないのです。
力を発揮する前に、卵の重さや重心・殻の強度など様々な情報を感じ取った上で、必要な力を加減しています。このように「動作」の精度は、「感覚」の精度に依存します。

オスグットの症状が片方しか出ないなら、その足の感度に問題があるのかもしれません。つまり、左右の足が、自分の「重さ」を適切に制御出来ていないかもしれません。
すると、必要以上に緊張してしまいます。その結果、骨を過剰に牽引することになってしまいます。

*両方オスグットの場合、違う問題が隠れています。

ご自宅では、感度の差を埋める為のエキササイズをしてもらいます。

当院で行う施術で、身体全体を「緊張」と「脱力」が切り替えられる状態にしていきます。足を動かす運動は「緊張」と「脱力」の高度な切り替えを行なっています。

例えば「走る」と言う動作では、

「脚の前」の筋肉が緊張している時、「脚の後ろ」の筋肉は脱力しなくてはいけません。十分な筋力があっても、脱力がうまく出来ていないと早く動くことはできません。

どちらも緊張していると、「脚の前」に過剰な力が加わり、「オスグット」になるのです。また、脱力と緊張の切り替えがうまく行かないと、怪我にも繋がります。

肩こりや腰痛も同じ理屈です。脱力が出来ずに緊張させてしまうから、カチカチに固くなるのです。

そして膝につく筋肉は、骨盤まで伸びています。成人して膝が骨化し強靭になれば膝の痛みは解消されますが、膝と骨盤の問題は残り続けるので、やがて腰の痛みにつながることもあります

整骨院と整形外科と当院の施術の違い

整骨院と整形外科で、「健康保険」を使って施術を受ける場合
・電気、罨法(冷やしたり、温めたりする)、マッサージです。
⇨医師あるいは柔道整復師が「オスグット」と判断した場合、「炎症」緩和を目的とした処置が行われます。*オスグットの診断基準・処置法は整形外科ガイドラインの通りに行われます。健康保険料率は全国同率なので、施術もどこでも同じです。ただし、自由診療は「自由」なので、各医療機関ごと施術法は異なります。

当院(整骨院来恩)の場合
・矯正、筋膜リリース、運動療法などです。
⇨「健康保険」は使いません。「炎症」に対する処置は「冷やして安静」が基本なので、初期段階ではご自宅で氷を使用して処置していただくことでよろしいかと思います。*症状によっては整形外科を紹介致します。
当院で行う施術は、「自由」診療の分野になります。

宇都宮市でオスグットでお悩みの方は、「整骨院・整体院来恩Lion」にご相談ください。